
祖父は小杉放庵。叔父は工業デザインの草分け的な人。自身も日大で工業デザインを専攻し、在学中から叔父の仕事を手伝っていた。卒業後は会社勤めの傍ら絵画への志を固め、中川一政の門を叩いて内弟子となり、一政画伯の渡欧に同行する。
その後、三年間の予定で単身渡仏。グラン・ド・シュミエール研究所に通いながら油絵を学び、パリとサン・レミにアトリエを構えて、長谷川潔等と親交を深めつつ、在仏生活は三十年を越えた。
『山とか川を描く風景画じゃなくて、必ず人間の温もりのようなものが好きで描いているし。パリの地下鉄にしても、日本みたいにきれいじゃないし、人間の匂いがして…だから描けるんじゃないかな。』 (月刊美術2001年12月号より)
ナイーブで深みのある色彩。詩的な優しさをもって問いかけてくる独自の作風。小杉小二郎の独特の世界は、画面に人間の温もりを映すことの結実であろうか。
大学で工業デザインを学んだその感性を、オブジェや立体にも生かした仕事など活動は多彩。最近の仕事では、イタリア古都の壁画に触発されて手がけた聖書物語シリーズがある。